環状切除(包茎手術)

環状切除(包茎手術)

包茎について

包茎について

子供の頃、亀頭にカワ(包皮)が被っているのは正常な状態ですが、思春期を過ぎてペニスが成長すると、亀頭を含めた陰茎全体が大きくなり、相対的に包皮が後退して、常に亀頭が露出した状態になります。体の成長が落ち着いても亀頭が露出していなければ、包茎です。しかし、勃起したときにきちんと亀頭が露出すれば、仮性包茎といって医学的にはあまり問題になりません。 包皮と亀頭が強く癒着していたり、包皮の先端がすごく狭く、勃起しても全く亀頭が露出しない状態が真性包茎です。

真性包茎

常にカワ(包皮)が被っていると、包皮の中に恥垢(ちこう)が溜まり、これに細菌感染を起こして腫れてきたり、ひどく臭ったりして大変不衛生な状態が続くことになります。
さらに、陰茎がんの発生率が上がり、陰茎がんの初期の段階では、カワが剥けていないと、亀頭包皮炎と同じような症状なので区別がつきづらく、発見が遅れることがあります(もし、包茎の方で、長く亀頭の痛みや、悪臭が続いている場合は早期の受診をお勧め致します)。

小児では亀頭と包皮が癒着して剥けないだけのケースが多くほとんどの場合は手術の適応になりませんが、包皮の先端が狭く医師でも剥くことができない場合や、亀頭の炎症を繰り返している場合には手術の適応になります。

当院では、真性包茎であっても環状切除術は自費となります。

背面切開術は、余った包皮は切除しないためそのまま残ります。このため、年齢の若い方に対しては特殊な状況を除いては背面切開は行っておりません。

環状切除後は、亀頭が露出した状態になります。 傷口も、目立たない位置にできます。

環状切除後は、亀頭が露出した状態になります。傷口も、目立たない位置にできます。

背面切開後は、術後も完全に亀頭は露出しません。
背面切開後は、術後も完全に亀頭は露出しません。
背面切開術では、余分な包皮はそのまま残りますので、醜い外観になってしまいます。
背面切開術では、余分な包皮はそのまま残りますので、醜い外観になってしまいます。

仮性包茎

平常時には亀頭が隠れているものの、勃起した時に亀頭が露出する状態が仮性包茎です。
風呂に入ったとき、きちんと亀頭を洗って清潔に保てていれば、医学的には大きな問題はありません。
しかし、包皮の先端が狭い場合は勃起時の疼痛を伴い、これを無理に矯正しようとして剥いたままにしておくと、亀頭や包皮先端が締め付けられて浮腫んでしまい、元に戻らず大変辛いことになります。
このような状態をかんとん包茎と言い、緊急での受診が必要です。
包皮先端の粘膜はじっくりと長い月日を費やして、勃起時に剥いたり戻したりを繰り返していれば自然に広がって締め付けが軽減してきますので、ほとんどの場合手術は必要ではありません。
しかし、勃起したときに包皮を剥くことが苦痛であったり、包茎の亀頭では知覚が過敏なことから、常に包皮を被せたまま誤った方法でマスタベーションを行っていると、包皮は縦方向に延びてますます剥けづらくなり、包茎の程度が悪化しがちです。
また不潔になり、亀頭の知覚も過敏なままで、早漏などの原因になることもあります。
したがって、勃起して剥けたときに締め付けられてつらかったり、外見上自分のペニスの形に自信がもてない時は手術をお勧めします。
この場合、手術は自費診療料金となります(別記)。

全身麻酔での環状切除術

当院では、患者さまの不安や痛みを最小限に抑えるため、「全身麻酔による包茎手術(環状切除術)」をおすすめしています。手術中の痛みが心配な方、リラックスして手術を受けたい方、は是非ご検討ください。

当院の手術の特徴

当院では、男性不妊症、前立腺肥大症などの全身麻酔手術を外来で数多く行ってきました。
そこで培った技術と人材を活かし、熟練した泌尿器科医・麻酔科医が、苦痛を最小限に抑えた包茎手術を行なっています。

当院の手術方法

当院では、「環状切除術」という一般病院の泌尿器科で行われているオーソドックスな術式で実施しております。
亀頭の冠状溝直下で切開、下側の包皮小帯を残し、性感を損なわず、勃起時に引き攣らない様なデザインで行います。

安全性への配慮

全身麻酔で行うことから、安全性には特に配慮しています。
したがって、以下のようなリスクのある方は全身麻酔での手術をお断りする場合があります。

当院では手術した後に出血や、感染などの合併症が生じた際は、これまでの泌尿器科外来手術の経験に基づき、 責任を持って真摯に対応させていただきます。また、手術に際しては、一般的な全身麻酔手術と同様に未成年であるかないかに関わらず保証人(説明時の同意取得時の同席・手術日の付添)が必要です。

料金のご案内

相談料:11,000円(自費診療 30分以内・税込)
基本的には全身麻酔での環状切除術(自費診療)をお勧めしています。
・環状切除術(全身麻酔):308,000円(税込)
・環状切除術(局所麻酔):165,000円(税込)

局所麻酔での手術は全身麻酔のリスクが高い方に限ります。
高度の真性包茎で緊急性のある患者さまの背面切開術は保険診療となります。

よくあるご質問(FAQ)

question

全身麻酔は安全ですか?

answer

はい、当院では麻酔科専門医が常駐し、最新の医療機器を用いて患者さまの全身状態を厳重にモニタリングしながら麻酔を行います。安全性には最大限配慮をしていますのでご安心ください。
ただし、術前検査でリスクが高い方は全身麻酔が行えない可能性があること、手術前夜から当日にかけての飲水制限等をしっかり守っていただく必要はございます。

question

全身麻酔の場合、入院が必要ですか?

answer

基本的に日帰りでの手術が可能です。手術当日朝、飲水制限を守って来院してもらいます。
術後はリカバリールームで安静にしていただき、体調が安定しましたらご帰宅いただけます。

question

術後の痛みはどのくらい続きますか?

answer

全身麻酔中は痛みを感じませんが、麻酔が切れると痛みを感じる場合があります。
当院では、痛みを和らげるための内服薬を処方し、術後のケアもしっかり行いますのでご安心ください。

*麻酔が切れた後、術後数時間はズキズキとした鈍痛やヒリヒリ感、違和感があるのが一般的です。痛み止めを処方しますので、内服することで痛みをコントロールします。
*術後1週間は入浴(シャワーは早期から可能です)や飲酒、激しい運動を控える必要があり、性行為や自慰行為は約1ヶ月間控える必要があります。
*傷口の腫れ、縫合部のつっぱり、勃起時の痛みなどは1週間~4週間続きますが、当院では患者様の状態に応じて、他の手術後の患者様と同様に、きちんと対応させていただいています。

ご予約・お問い合わせ

全身麻酔による包茎手術にご興味をお持ちの方、ご質問のある方は、お気軽にお問い合わせください。
専門のスタッフが丁寧に対応させていただきます。

*詳細のお問い合わせはこちら(お電話での問い合わせはご遠慮下さい)
*当クリニックの紹介はこちら

全身麻酔とは?

全身麻酔とは、麻酔薬を用いて一時的に意識をなくし、全身の痛みを感じなくさせる麻酔方法です。
当院では、経験豊富な麻酔科専門医が手術に立ち会い、患者さま一人ひとりの状態に合わせてきめ細かく管理します。

なぜ全身麻酔をおすすめするの?

全身麻酔での環状切除術には、局所麻酔にはない、患者さまにとって大きなメリットがあります。

1. 手術中の痛みが「ゼロ」に

全身麻酔中は意識がなく、痛みを感じることはありません。「手術が怖い」「痛みに弱い」という方でも、リラックスして手術を受けていただけます。特に普段包皮を剥く機会が少ない方では、局所麻酔の効果が不十分であることが多く、局所麻酔では手術の後半に苦痛を感じやすいようです。

2. 不安や緊張からの解放

デリケートな部位の手術であるため、多くの方が不安や緊張を感じられます。
全身麻酔であれば、手術中の意識がないため、精神的な負担を大きく軽減できます。

3. より精密で美しい仕上がりに

全身麻酔では、手術中に患者さまが動く心配がありません。そのため、執刀医は集中して手術を行うことができ、丁寧で美しい仕上がりを目指すことが可能です。しばしば見られる局所麻酔針による皮下出血も起こりません。

全身麻酔での環状切除術の流れ

当院では、患者さまに安心して手術を受けていただくため、丁寧な説明とサポートを心がけています。

1. ご相談・診察

初診時、医師が包茎の状態を詳しく診察し、患者さまのお悩みやご希望を丁寧にお伺いします。
全身麻酔や手術内容について、疑問点があれば何でもご質問ください。
手術予定が決まりましたら、採血、心電図、胸部レントゲンなどの術前検査を行います。

2. 麻酔の説明・手術前の準備

手術当日麻酔科医より、全身麻酔の種類やリスク、術後の注意点について詳しくご説明します。
ご不明な点がないか、しっかり確認させていただきます。

3. 手術開始

点滴から麻酔薬を投与し、全身麻酔をかけます。意識がなくなってから、熟練の医師が環状切除術を行います。
手術時間は状態によりますが、通常数十分程度です。

4. 麻酔からの回復・術後ケア

手術終了後、麻酔薬の投与を中止し、徐々に意識が回復します。リカバリールームで安静にしていただき、体調が安定したらご帰宅いただけます(術後1-2時間くらい)。術後の痛みに対しても、適切なお薬を処方し、痛みを最小限に抑えます。

全身麻酔後となりますので、公共交通機関でのご帰宅や、ご自身での運転でのご帰宅は避けて頂きます。
付添者の運転、もしくはタクシーでの帰宅をお願い致します。

包茎手術

小児では包皮を縦に切開するだけの背面切開術を行います。(小児麻酔ができないため、当クリニックでは行っていません。)
大人では、狭くて余分な包皮をリング状に切除する環状切除術という手術を行います。
手術はできるだけ丁寧な仕上がりを目指し、20~30分かけて行っています。
麻酔は原則的にはペニスの根元と包皮に局所麻酔剤を注射します。
しかし、15分以上すると切れてきて痛みを感じることがあり、その場合は麻酔の注射を追加します。
もし全く痛みを感じずに手術することを希望されるようでしたら、日帰りで全身麻酔での手術も可能です。(料金詳細はこちら)
この場合は、手術説明日と手術当日は必ずご家族等お付き添いの方と一緒に来院してください。
手術翌日と1週間後には傷を診るために来院してもらいます。溶ける糸で縫うので、抜糸の必要はありません。
シャワーは3日後より、可能ですが、湯船につかるのは1週間後の診察を診て判断します。
運動は1週間目以降、セックスは1ヶ月以降可能になります。
傷口は亀頭のかりの下で、1ヶ月も経つと目立たなくなってきますが、さらに数ヶ月は引っ張るような力を加えない方が、さらにきれいに治ります。
自費での手術費用には通常に合併症がなく経過した場合の、診察代や、術後の薬代も含まれています。

背面切開術(医療保険適応)

背面切開術(医療保険適応)

環状切除術(自費手術)

環状切除術(自費手術)

包茎手術のリスク・合併症 

手術時の出血はあまりありませんが、術後、傷から再出血を起こすことがあります。
軽度の出血は圧迫で止まりますが、皮下血腫をつくると傷口が赤黒く盛り上がり、見た目が悪いだけでなく化膿しやすくなります。
化膿したら、長期間の抗生剤内服や、消毒のための通院が必要になり、最終的な傷の治りが悪い場合は、再手術が必要になることがあります。
再出血は、激しい運動動作や、頻回の勃起によって誘発されます。術後数日はできるだけ気持ちを静めてお過ごし下さい。
ペニスのサイズがあまり大きくない方では、術後でも軽い仮性包茎のような状態になったり、逆に勃起時に包皮が足りず突っ張って辛い状態が数ヶ月続くことがあり、手術時の切除範囲に関してはよく相談して決める必要があります。

また、麻酔薬や痛みによる反射でショックを起こし、非常にまれですが命に関わる病態に陥ることもあります。
万全の準備はしていますが、すべての医療行為にはそういったリスクも伴うことをご理解頂いた上で、手術を受けていただくようお願い致します。なお、未成年者の手術には保護者の方の同意書をいただいております。

包茎手術は男性にとって一番大切な体の一部にメスを入れる行為です。当クリニックでは初診時に、手術をする泌尿器科専門医師がきちんと診察いたします。
その際に、信頼できるかどうかご自分の目で判断された上で、手術を受けるようにして下さい。
初回は相談だけでも構いません。(047-703-7222)までお気軽にご相談下さい。